★ ARNKAメール報第138号 2009.06.17
■ 中国の北朝鮮難民状況を批判 2009年アメリカ人身売買レポート ■


 アメリカ国務省が2009年6月16日に発表した「2009年人身売買レポート」(Trafficking in Persons Report 2009 June: TIP Report 2009)の世界各国の人身売買への対応で、北朝鮮は同レポートに取り上げられ始めた2003年以来7年連続で、第3階層の「最低限の取り組みレベルにさえ達していない国」にランクされました。

 アメリカ国務省人身売買レポートは、世界各国を人身売買への取り組みによってランク付けしていますが、階層は次のようなものとされています。

第1階層
   「人身売買に対する取り組みが国際水準を充たしている国」

第2階層
   「取り組みを表明しているが国際水準に達していない国」

第2階層要注意国
   「取り組みを表明しているが国際水準に達していない国のうち、特に注意を有する国」

第3階層
   「最低限の取り組みレベルにさえ達していない国」

 今年2009年のレポートで第3階層とされた国々は、以下の17ヶ国です。

ミャンマー・チャド・キューバ・エリトリア・フィジー・イラン・クウェート・マレーシア・モーリタニア・ニジェール・北朝鮮・パプアニューギニア・サウジアラビア・スーダン・スワジランド・シリア・ジンバブエ

 昨2008年のレポートでは、北朝鮮難民問題をトピック・オブ・スペシャル・イントレストのひとつとして詳説し、重視しました。
 今年2009年のレポートでは、中国を2005年以来5年連続で「第2階層要注意国」とするとともに、中国における人身売買の状況の中で北朝鮮難民の状況を詳述しています。

 以下に一部を紹介します。

「北京夏期オリンピックの2008年、中国政府当局は、国際法に基づく人道的な対処に対する違反となる、人身売買被害者を含む北朝鮮難民の居場所を突き止め本国に強制送還する強い取り組みを行った。
 中国は人身売買の被害者である北朝鮮人を、単なる非合法な経済移民と見なしつづけており、処罰を受けるであろう北朝鮮に毎月数百人を送還している。
 中国政府当局は、中国国内での国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)による北朝鮮難民への接触を制限し続けている。UNHCRの支援を受けるのを欠いた状況と、中国当局による北朝鮮送還に対する絶えざる恐怖が、北朝鮮難民を人身売買に対してより弱いものにしている。」
(TIP Report 2009「中国」の節より。)

 アメリカ国務省「2009年人身売買レポート」は、国務省の以下のサイトから全文をダウンロードすることができます。

http://www.state.gov/g/tip/rls/tiprpt/2009/

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