★ ARNKAメール報第41号 2006.12.25 |
■新情報は二つジェンキンスさんが証言したタイ人拉致被害者の消息■ 去る2006年12月13日の東京拉致問題国際会議において、12月8日付でジェンキンスさんへインタビューした録画ビデオが流されました。 その内容と、ARNKA海老原が会議後にジェンキンスさんに補足的に確認した情報から、タイ人拉致被害者アノーチャーさんについて次の2点が新たに明らかになりました。 1. アノーチャーは北でタイ語の教師をさせられていた ジェンキンスさんは今回、 「アノーチャーは80年に最初の夫である元米兵ラリー・アブシャーと結婚し83年に同氏が死去するまでに、招待所でタイ語を教えることがあった。 相手はタイの北朝鮮大使館に勤務する予定の外交官であったり工作員であったりした。83年にアブシャーが死去した後は、タイ語を教えることはなかった。 北朝鮮でタイ語を指導をしたことはなかった。」 と証言しました。 アノーチャーさんの北朝鮮での状況は従来、「北朝鮮に不正規に在留する外国人の妻」とされていたことのみが明らかでした。 今回、それ以外に「タイ語教師をさせられていた」という情報が初めて証言されました。 訂正: メール報39号では「アノーチャーさんはマドンヒ大学でタイ語教師をした」と記しましたが、ジェンキンスさんの証言でアノーチャーさんが大学で教えたとは言及していませんでした。マドンヒ大学はジェンキンスさんの勤務先です。ここに訂正致します。 2.アノーチャーの二人目の夫(ドイツ人)は工作員 昨2005年12月のジェンキンスさんの証言から、アノーチャーさんは89年に「北朝鮮に在住しヨーロッパに頻繁に渡航するドイツ人ビジネスマン」と結婚することになったことが明らかになっていました。 (アノーチャーさんは89年に結婚の数ヶ月前に、北当局によってジェンキンスさんたちと住んだアパートからどこかへと転居させられた。転居後、結婚の前日に平壌の外貨ショップ内の美容院で偶然、ジェンキンスさん・曽我さんと出会ったのが最後の目撃) この二人目の夫について、ジェンキンスさんは昨年12月、「会ったことがなく名前も分からないが、恐らくは北朝鮮と主体思想を支持する旧西ドイツ地下共産党の一員で、自分の意思で北朝鮮に渡り北朝鮮のために活動している人物だろう」と証言していました。 ジェンキンスさんは今回、このドイツ人ビジネスマンについて 「工作員だ。北当局はその存在を秘密にしたかった。そのため私たちと会うこともなければ、(このドイツ人が)大学で語学を指導することもなかった。」 と,工作員であることにより踏み込んだ証言をしました。 ドイツ人が北朝鮮の工作員として活動していることも初めて証言されたことになります。 タイ政府は現在、北朝鮮に対してタイと北朝鮮両政府の実務代表者で構成される、アノーチャーさんの消息を追求するための「共同作業部会」の設置を提案し、北朝鮮側の回答を待っています。 アノーチャーさんが大学でタイ語を教えたという証言、そして工作員の妻であるという証言は、アノーチャーさんが北朝鮮の秘密工作に関わる機密事項に接する立場にあること示唆し、今後タイ政府がアノーチャーに関する情報収集や交渉にあたり、十分に留意する事項と考えられます。 また、同じく工作員(特殊機関員)の妻とされる拉致被害者に、日本の横田めぐみさんがいます。 アノーチャーさんの件に関しては、北朝鮮がこれまでにめぐみさんに関して取った対応について(夫とされる金英男さんについてを含め)も十分に留意すべきと考えられます。 ■「アノーチャーさん個人史」韓国語版を配布しています■ 本会では、アノーチャーさんの生い立ちをまとめた「個人史」をタイ語・英語・日本語で作成しておりましたが、韓国在住の韓国人ボランティアの手により、新たに韓国語版が完成しました。 添付書類にて無料で配布しています。ご入用の方は本会までメールで請求下さい。 ------------------------------------------------------ ARNKA(アーンカ)メール報の定期受信は本会までメールでお申込下さい。ARNKA メール報が不要の方も同様にご連絡下さい。 ------------------------------------------------------ ARNKA配布資料 メールでお申込下さい。添付ファイルでお送りいたします(無料)。 1.タイ人拉致被害者アノーチャー・パンジョイさん個人史 (タイ語版・英語版・日本語版) 2.北朝鮮拉致問題に関するタイ外相インタビュー記事日本語訳[2006年2月] 3.タイ人拉致被害者実兄の思い [2006年4月ReACH/CHNK共催ワシントン拉致被害者救援コンサートで読まれた手紙] (タイ語版・英語版・日本語版) 4.タイ外務省ウェブサイトの北朝鮮紹介ページ日本語全訳 [タイ-北朝鮮関係の基礎資料] 5.タイ-北朝鮮貿易額統計2001-2005年 [タイは04年より北朝鮮の対外貿易高第3位](タイ語版・日本語版) 6.日本の北朝鮮人権法タイ語訳 7.タイ人拉致問題パンフレット[A4両面三つ折用](タイ語版・英語版・日本語版) ------------------------------------------------------ ARNKAの活動は支援者の皆様の寄付で賄われています。 拉致問題の一刻も早い解決のために皆様のご支援を心よりお願い申し上げます。 ご寄付の振込先 口座名義:TOMOHARU EBIHARA(ARNKA) 銀行名:The Siam Commercial Bank 支店名:Payap University Sub Branch 口座番号:802-2-06137-3 ------------------------------------------------------ The Association for the Rescue of North Korean Abductees, Chiangmai(ARNKA) 北朝鮮に拉致された人々を救援する会チェンマイ 代 表 海老原 智治 (Tomoharu EBIHARA) Japanese Department,Payap University Super Highway RD., A.Muang Chiangmai 50000 Thailand infoarnka[@]gmail.com メール送信の際はかっこを外して下さい。 ------------------------------------------------------ |