★ ARNKAメール報第57号 2007.03.25
■ルーマニア人拉致被害者ドイナさんの身元が判明した件について■


「ジェンキンスさん証言の真実性と重要性は、一層信頼高いものとして再確認された」

ARNKA代表 海老原智治

 各種報道の通り、ルーマニア人女性でイタリアから拉致され、北朝鮮で元米兵ジェームズ・ジョセフ・ドレスノク氏の妻となった「ドイナさん」の身元がドイナ・ブムベアさんであると判明し、ルーマニアの家族が名乗りを上げたことが、2007年3月20日付のルーマニアの新聞「エベニメントゥル・ジレイ」の報道から明らかになりました。

 ドイナさんは97年にがんのために北朝鮮で死去しています。ドレスノク氏は現在も家族とともに北朝鮮に居住しています。

 拉致被害者ドイナさんの存在はこれまで、タイ人拉致被害者アノーチャー・パンジョイさん同様、チャールズ・ジェンキンスさんの証言が根拠となってきました。
同氏の著書『告白』にもドイナさんに関する詳細な記述と写真があります。

 ドイナさんの身元が判明した経緯の報道を要約すると、およそ次のようなものです。
イギリスで北朝鮮に関するドキュメンタリー「Crossing the Line」が作成され、2006年末に放映されました。ここにドレスノク氏とその息子が登場しました。これがルーマニアでも放映されたところ、ドイナさんの家族も見て、家族へのインタビュー記事がルーマニアの「エベニメントゥル・ジレイ」紙によって報道されました。
 この報道によると、ドイナさんの実弟ガブリエルさんは、そこに映されたドレスノク氏の息子を見て「彼はドイナにそっくりだ」「私の娘とも似ている」と感じ、さらに息子の名前が「ガブリエル」で自分と同名だったことから「私を愛する姉が自分と同じ名前をつけたのだろう」と考えたそうです。

 ドイナさんの家族については、今後日本の拉致問題関係団体やマスコミが、さらに事実関係の確認を行うことと思いますが、これまでの状況から身元はほぼ間違いないものと考えます。
 本会では、今回のドイナさんの身元判明を通して、ルーマニア人拉致被害者の存在に関するジェンキンスさんの証言及び著書の記述がより裏付けられたことから、同氏の証言全般の真実性と重要性が再確認され強化されたものと考えています。

 ジェンキンスさんの行った拉致被害者に関する証言では、レバノン人拉致被害者シハームさんの存在も、すでに母親が名乗り出て身元が確認されています。

 アノーチャーさん拉致もジェンキンスさんの証言が決め手となり、タイの身元が判明しました。ご存知の通り家族も名乗りを上げて、積極的に救出を訴えています。
 にもかかわらずタイ社会の一部には、アノーチャーさんが北朝鮮にいることについて、ジェンキンスさん証言のみに依拠することで信憑性を疑問視する声がありました。

 本会は今回の身元判明を通して、ジェンキンスさん証言の真実性と重要性は、アノーチャーさん拉致に関しても一層信頼高いものとして再確認され強化されたものと考えます。

 本会は、今後のルーマニアとの連携も見据え、ドイナさんの身元判明の経緯を今後タイにおいて積極的に発表して行きます。

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1.タイ人拉致被害者アノーチャー・パンジョイさん個人史
  (タイ語版・英語版・日本語版)
2.北朝鮮拉致問題に関するタイ外相インタビュー記事日本語訳[2006年2月]
3.タイ人拉致被害者実兄の思い
  [2006年4月ReACH/CHNK共催ワシントン拉致被害者救援コンサートで読まれた手紙]
  (タイ語版・英語版・日本語版)
4.タイ外務省ウェブサイトの北朝鮮紹介ページ日本語全訳
  [タイ-北朝鮮関係の基礎資料]
5.タイ−北朝鮮貿易額統計2001−2005年
  [タイは04年より北朝鮮の対外貿易高第3位](タイ語版・日本語版)
6.日本の北朝鮮人権法タイ語訳
7.タイ人拉致問題パンフレット[A4両面三つ折用](タイ語版・英語版・日本語版)
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