★ ARNKAメール報第70号 2007.07.07
■タイ人拉致被害者アノーチャーさん家族が誕生日寄進式を挙行へ■


 タイ人拉致被害者アノーチャー・パンチョイさんは、2007年7月12日に満53歳の誕生日を迎えます。
 仏教国のタイでは、誕生日には最寄のお寺に家族全員で出向いたり自宅に僧侶を招いたりして、誕生日を迎えた人の末永い幸福や健康を願うための寄進式を行う習慣があります。
 チェンマイ県サンカンペーン郡の実家を守るアノーチャーさんのご家族も、7月12日の誕生日当日の夜に自宅に僧侶を呼び、アノーチャーさんの早期の帰還と健康を願う寄進式を行います。

 ご家族によると、アノーチャーさんの誕生日寄進式は78年の失踪以来全く行なってこなかったそうですが、2005年11月に拉致が判明し消息が明らかになったことを受け、生存確実との思いから早期帰還を願い、昨2006年から行なうことにしたということです。

今年は失踪後2回目の寄進式となりますが、今回は2005年にアノーチャーの消息が知れるわずか3ヶ月前に亡くなったアノーチャーの父の100日法要がちょうど拉致判明の時期に重なったために慌しくて挙行できずにいたため、これを併せて行うこととして、昨年よりも大きな規模で行うとのことです。

 式の様子は報道にも公開されます。

 本会では、ご家族と共にアノーチャーさんの早期帰還を共に願うために、タイ国内外の支援者の皆様からの帰還を願うお手紙を受け付けて、本会で翻訳の上でご家族へ取り次ぎ、寄進式で捧げてもらうことに致しました。

 つきましては、アノーチャーさんの帰還を願うお気持ちやご家族への励ましのお気持ちを記したお手紙を、ARNKAまでメールの添付書類でお送り下さい。(近隣の方は持参も可)
 寄進式に参加を希望される支援者の方は、本会までお知らせ下さい。

■アノーチャーさん個人史年表■

 誕生日を迎えるのを機に、アノーチャーさんの半生を改めて振り返ります。

1954年(仏暦2497)7月12日 0歳
   チェンマイ県サンカンペーン郡ファイサーイ村で出生。ブアパーと名づける。
1961-64年(仏暦2504-2507) 7-10歳
ノーンセ寺小学校(ファイサーイ村)で小学校前期課程(1年〜4年)[義務教育]卒業
1964-1973年(仏暦2507-2516) 10-19歳
サンカンペーンの実家の田・果樹・葉たばこの仕事に従事。北部タイ他県で葉たばこ乾燥工場の雇いに出る。チェンマイ職業技術学校で美容を学ぶ。
農機具等の販売を行う。
1973年(仏暦2516) 19歳
村の同世代の女2〜3人とバンコクに働きに行く。
1973-1978(仏暦2516-2521) 19-23歳
バンコクで働く。(この間3度外国で働く)
1976年(仏暦2519)5月29日 20歳
住居登録証の登録住所をサンカンペーンの実家からバンコクの知人の住所に移す。
1976年(仏暦2519)11月3日 21歳
住居登録証の登録住所をサンカンペーンの実家に移す。
1977年(仏暦2520)4月 22歳
サンカンペーン郡役所でブアパーからアノーチャーへ改名する。
1978年(仏暦2521)初 23歳
サンカンペーンの実家に最後に帰省して来る。
1978年(仏暦2521)5月21日 23歳
マカオで失踪する。
1978年(仏暦2521)[月日不明] 23-24歳
マカオで失踪する。
1978年(仏暦2521)[月日不明] 23-24歳
北朝鮮で元米兵のラリー・アブシャーと結婚する。
1978年(仏暦2521)11月 24歳
タイ・サンカンペーン郡の実家がマカオで失踪したことを同行した友人からの報告で知る。
1980年(仏暦2521)[月日不明] 25-26歳
平壌市内の立石里(リプソクリ)にある家に転居する。この家は曽我さん・ジェンキンスさんの家の近くで50mと離れていなかった。
1983年(仏暦2526)7月11日 28歳
夫ラリー・アブシャーが立石里の家で死去する。
1984年(仏暦2527)11月 30歳
平壌・立石里にある新しい4世帯用住宅に転居する。1階の2部屋にはパリッシュ一家とドレスノク一家(いずれも元米兵)が、2階の2部屋にはジェンキンス一家とアノーチャーがそれぞれ住む。アノーチャーの部屋には指導員が同居する。
1989年(仏暦2532)4月 33歳
北朝鮮国内のどこかへ転居する。数ヶ月前に当局によってドイツ人と結婚することにされていた。
2005年(仏暦2548)11月 51歳
ジェンキンスさんの証言や著書の記述から北朝鮮に拉致されて同国にいる可能性があるということを、タイ国内のテレビ報道でサンカンペーンの実家が知る。

※2005年12月にアノーチャーさんの家族へインタビューし作成。
但し、78〜89年の北朝鮮での記述は『告白』(チャールズ・ジェンキンス著2005)による。
作成:海老原 智治(北朝鮮に拉致された人々を救援する会チェンマイ)

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1.タイ人拉致被害者アノーチャー・パンジョイさん個人史
  (タイ語版・英語版・日本語版)
2.北朝鮮拉致問題に関するタイ外相インタビュー記事日本語訳[2006年2月]
3.タイ人拉致被害者実兄の思い
  [2006年4月ReACH/CHNK共催ワシントン拉致被害者救援コンサートで読まれた手紙]
  (タイ語版・英語版・日本語版)
4.タイ外務省ウェブサイトの北朝鮮紹介ページ日本語全訳
  [タイ-北朝鮮関係の基礎資料]
5.タイ−北朝鮮貿易額統計2001−2005年
  [タイは04年より北朝鮮の対外貿易高第3位](タイ語版・日本語版)
6.日本の北朝鮮人権法タイ語訳
7.タイ人拉致問題パンフレット[A4両面三つ折用](タイ語版・英語版・日本語版)
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